倫理と哲学
- ★★★ Excellent!!!
IQの高い他人の精子を使い子供を作る人はこの世界にもいる。
だがそれは稀であり、普通であれば結婚した相手と子供を作るものだ。
だがこの小説の世界ではそれが当たり前になっている。
ましてや精子に加えて卵子まで他人のものを使用すればそれは自分の子供だと言えるのだろうか?
だがその天才の精子で作られた人間が多数を占める世界では自然交配で生まれた子供は劣等種として生きなければいけない。
子供の将来を考えれば自然交配ではなく、人工で作るべきなのだろう。
言ってしまえば他人の子供ではあるが、生みの親より育ての親ともいう。当たり前のように自身の子供だと思い愛せる倫理観を持つこの世界の人々であれば問題はないのかもしれない。
読む人によっては当然捉え方も違ってくるだろう。
十分程度で読める短編ながら考えさせられる内容のこの小説。
みなさんも読んではみませんか?