まず世界観が刺さりました!そして手紙がきてからの心に響く事……切なさの渦の中にも希望が見える主人公に凄く感動しました!
宇宙でも目一杯青春してるお話です。ガンダム世代に突き刺さるかも。
舞台は未来のスペースコロニー。過去語りで語られる一人の男にまつわる恋のお話。 蛍の明かりの様に淡く優しい明かりがテーマ。 切ない恋をお探しの方へお薦め!
3500文字に満たない短編でも、世界観がしっかり作りこまれています。また、主人公の一途な思いが、セリフなしで淡々と語られ、ついにラストを迎えます。タイトルの『蛍』。その光のように儚くて美しい物語です。みなさんもぜひ読んでみてください。
コロニーで育った中学生の主人公は、地球生まれの女の子に恋をして、何度も何度も告白しては振られます。純粋で青春と呼ぶに相応しい彼の一途な行動が、独白体の軽妙なテンポで綴られて行くので、運命の歯車が狂い始めた場面でさえも、どこか安心して読んでいられる不思議さがあります。じんわりとした感動を味わいつつも、最後の最後で持ってきた一文にSFファンとしては拍手を贈らざるを得ません。ワンダーでした。