好奇心は誰を殺すか?

百物語、という肝試しのスタイルがある。
百の怪談を語り、そのたびに蝋燭を一つずつ消していくというものだ。

しかし、この話の中で語られる『百首揃え』は外枠こそ百物語を真似てはいるが、似て異なるものとなっている。
それもそのはずで、語り手は『怪異』、そして揃えられるのは『人の首』とそこにまつわる逸話。

軽妙な語り口で進められる話に釣られ、スイスイと読み進めていくと、思わぬところで「あっ」となる。

二転三転する物語はホラーでありながら気持ちよく、短い中に収める筆者の構成力と筆力の高さを窺わせる。

百物語では、最後の百話目には本物の怪異が現れるという。
では百首揃えではどうなるか。

その答えを、是非ともレビューを読んだあなたにも知ってほしく思う。

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