白い町の、きらめく思い

小学校統合問題に揺れる、北海道の僻地にある小さな港町が舞台の連作短編。
　
一話目の主人公、後藤由紀は代替職員として幌内小学校６年１組の担任となった。呼びかけに反応しない男子がいて、教師としての力の無さに気づく。けれど、明るい生徒や変わった保護者、口数の少ない同僚と関わるうちに変化して……。
　
二話目の主人公、鳥羽護は６年１組のまとめ役であり、自分は熱くなれない人間だと思っていた。けれど、他校と戦う雪合戦大会で熱くなり過ぎて……。

三話目の主人公、加藤明莉は厳しい母親に育てられ、昔苛められたこともあり、自分の好きなことがわからない。クラスで雪像つくりをするうちに自分の思いに気づき始め……。
　
四話目の主人公、井田護は幌内地区の小学校統合問題に反対している。統合推進派と対立したり、更年期…続きを読む