カフェオレはコーヒーともミルクとも違う。コーヒーほどの刺激はないけれど、ミルクよりは大人の味。主人公の痛みはきっと消えない。でも、ふたつがまざる魔法をかけたら、苦さはやわらいで新しい味がうまれる。その魔法のやさしさが心に残った。
カフェオレを介して私の前に現れる君。背景の少ない描写なのに、壮絶なストーリーの1ページを切り取ったかのように感じました。短い文の中に、胸が締め付けられるようなドラマが凝縮されていました。こういう見せ方は短編だからこそだと思います。皆さまもせひ『カフェオレと君と私』をご賞味あれ。