+α 追伸
あれから一週間がたった水曜日の放課後。図書委員の仕事も終わり太陽も沈むころ。いつも通りなら足早に帰る。本来ならそうだ。だが、今日は違う。
左腕に丸橋さんが巻き付いている。頭をマーキングするようにこすりつけられる。
「あの…恥ずかしいのでやめていただきたいのですが」
「あっ、また敬語!やめてって言ってるでしょ!」
すごく恥ずかしい。顔から火が出る。こんな未来は想定していなかった。
「でも、車道側を歩いてくれるのは高得点だよ」
なんか知らず知らずのうちに点を得た。別に欲しくはない。
「まったく、あの時の正直な肇くんはどこへ行ったのやら…」
腕を組みながら彼女は言う。どこかへ行くわけがない。同じ世界線の同じ人間だ。
彼女は何かを思いついた表情をする。不意に駆け出して、それから振り向いて言う。
「肇くん、大好きだよ!」
国語表現においての訂正修正から生じる青春恋愛 Hourt @Hourt
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます