概要
私の狂愛を君に捧げるよ
ある日、九重摂は百貨店の屋上で美少女と遭遇する。それは同じクラスの八木洋花であり、九重の憧れ的存在だった。そんな彼女が九重に「今夜十二時に楠ヶ丘神社に来て欲しい」と言う。
そこで目にしたのは、かわいい八木洋花が人肉を貪っている姿だった。
いわく、彼女は「別世界線から来た八木洋花」であり、この世界線の八木とは別人らしいが、この行為もすべては「この世界線に住む九重摂を助けるため」だという。
肉食の羊――すなわち、存在しない生き物。狂った可愛い獣。
出会うはずのない二人が出会ってしまったとき、九重の世界は大きく歪みだす。
※本作は菖蒲あやめ様主催『セカイ系アンソロジー 平令成和』に寄稿した作品です。
そこで目にしたのは、かわいい八木洋花が人肉を貪っている姿だった。
いわく、彼女は「別世界線から来た八木洋花」であり、この世界線の八木とは別人らしいが、この行為もすべては「この世界線に住む九重摂を助けるため」だという。
肉食の羊――すなわち、存在しない生き物。狂った可愛い獣。
出会うはずのない二人が出会ってしまったとき、九重の世界は大きく歪みだす。
※本作は菖蒲あやめ様主催『セカイ系アンソロジー 平令成和』に寄稿した作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!優先すべきは、感情か、それとも倫理か?
「十七歳は、死にたくなる」と、主人公の男子高校生は考えていた。そして、主人公が考えるこの論理と同じセリフを、主人公が憧れるクラスメイトが言った。
主人公はなんとなく、自殺未遂をして、そのクラスメイトから助けられる。そして、「逆光の自分」に負けないように、という意味深な言葉をかけられ、夜中の神社で待ち合わせることになる。そこで主人公が憧れ、恋焦がれるクラスメイトが、人肉を貪り食らっていた。彼女は、枝分かれした別の世界からやってきたのだと言う。そして彼女の世界では、人肉を食らうことが、それほど衝撃的なことではならしい。もちろん、主人公は恐怖を覚える。
そして高校を休もうとしていた主人公の家…続きを読む