世界観は幻想的でありながら残酷さも持ち合わせています。
それこそ、人外専門治療院の世界観といえるでしょう(*^-^*)
その残酷さに切実に向き合い、慈愛を持って治療に当たるのが『白日の治癒術師であるアダムス』です。 主人公のアダムスは、キメラにされてしまった元人間の少女を助けます……そこから、少年と少女の物語が、ゆっくりと広がって行き――アダムスの優しさに日々励まされる、キメラの少女は生きる希望を見出します。
キメラの少女の想い、白日の治癒術師であるアダムスの想いは、読み手の心を打つものがあります、是非一度ご覧ください(*´ω`*)
※作品は絶対評価したいので星の数は適当です(全部星二つです)。
※第一部 命題2-3まで読んだ感想です。
人外、良いですよね。
俺も好きです。『まほよめ』とか、『オカルト公務員』とか、小説だとホラー・SFにも数多く人外モノ的な話があります。
話は通じて……る、のか? と、思っていたら、ふとした拍子に噛みつかれそうな緊張感。その交流奇譚の先に何があるのか、とても気になります。
この作品では、ヒロインの少女(名称不明)が、
・顔と上半身を肉食の狼っぽい何か
・下半身を蹄のついた馬っぽい何か
・ネズミっぽい尻尾を五本つけられ
・ぷにぷに肉球(重要)を完備した
キメラにされてしまいます。
それを、
見た目は子供、
頭脳は人外、
歳はと問えば五十代の弟子がおり、
肉体曖昧、本体ランプで、
七話くらいで、ちょいポンコツ疑惑が持ち上がる、アダムスが助ける話です。
身体のあちこちに無骨な鉄の棒というポストハードコアなアクセサリーが突き刺さった少女。
息をするのも苦しい。
動くほどに痛む。
声帯が傷つき、それを訴える手段もありません。
そこを解決する方法を、第一部命題1.で、弟子の萌えキャラおじさんエドアルドが実践するのですが、「そりゃそうだよね」と思いました。
ハイファンタジーですが、とても真っ当なリハビリ治療物語でもあります。
命題2.からはいよいよ少女の側からもモノローグが語られ、物語が前進して生きそうです。
まったりと楽しんで読んでいこうと思います。
白日の治癒術師アダムスはキメラにされてしまった少女を助ける。
ある日、精霊の森に開いた治療院へ弟子のエドアルドが訪れて……。
連載中「命題2.名もなき旅人2」読了時点でのレビューとなります。
世界や主人公たちの設定がとても秀逸です。
主人公であるアダムスは人間ではない魔法生物であり、まだ名前がない少女はキメラ。
精霊の森で彼が開業した治療院は人間ではないものを対象とした施設で、少年にしか見えない風体のアダムスが信念によって営んでいく。
タグに「スローライフ」とあるので、設定は奇抜ですが少しずつ回復していく少女との絆や生活を描いていく作品なのだと思います。
アダムスを訪ねてきたエドアルドも凄腕の治癒術師ですが、義手や義足などをその人に合わせて創作したり、少しずつ地道に患者と向き合い進んでいくタイプで、ひとつひとつの言葉には重みと説得力があります。
「人生とは旅のようなもの」
これはまた名言だと思います。
彼の言葉に心を開いていくキメラである少女が、本来の強くて素直な様子を示していくところがまた良いです。
更新を楽しみにしております。^-^