第599話 召喚組の子供が皆亡くなったので

 遂に来てしまったと言うべきか・・・・


 世津、三津枝、佐和・・・・召喚組で俺と妻の子が、皆亡くなった訳だ。


 イベッテやレシティアをはじめとする、こちらの世界での人間の妻と愛して生まれた子も、もう皆亡くなってるんだけど・・・・


 長寿の種族との子・・・・シビルとか、後は神獣との子?ミシェレやオデットとの間に設けた子は皆健在だ。


 そして人外の・・・・ロンダーヴとの子もね。




 残念ながら・・・・獣人は人より寿命が短いようで・・・・もう孫すら生きていない。


 獣人3姉妹の妻は、神になっているから生きているけどね。


 元女神との子なんかは、元女神と共に俺の傍で活動中。

 結婚はしなかったが・・・・何故か子種だけ求められた・・・・種馬か?


 ノエラとヒルダは・・・・少し容姿が人と違うと思っていたら、エルフの祖母や祖父がいたらしい。

 その所為か子供の寿命は長く、いまだ健在。年長の子ですら壮年と言われる歳を少し超えたぐらい・・・・定年前後ぐらいの容姿だ。



 そして、クチタ領を除くラクシュアノス王国での商売は、この2人の子供が担っている。


 カミラやミルテと言ったやはりこことは違う異世界の元勇者だった妻も神になったので健在。

 残念ながら子は既に他界し、今は孫の代。


 今も世界中を旅しているそうだ。

 いや結構な歳だろう?


 ・・・・で、今俺はヴィヴィの帰りを待っている。


 ヴィヴィの祖国はパールメース帝国だ。


 今は墓参りに行っていて、もうすぐ帰ってくる・・・・


 他の妻は・・・・そんなに墓が遠くないので、もう戻っているが・・・・


 暫くすると・・・・


「ただいま。今帰ったわ。」


「お帰りヴィヴィ。多分これが最後の墓参り・・・・すまないな。」


「あんたが謝る事はないのよ?ちゃんと皆にお別れできたし?もうみんな待ってるんでしょ?」


「ああ・・・・もう既に集まっている。」


「じゃあいこっか?」


 俺は皆の集まる所へと向かった。


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・



「用意はできたようだの。しかし・・・・元人にこれだけ助けられるとは思っても見んかった・・・・」


「ノエミ、それは仕方ないんじゃないか?」


「・・・・神の力の衰え、限界か・・・・」


「これからは新しい血も入るし・・・・人の場合、新しい血が入ると、色々よくなるって聞いた事があるけれど、神もそうじゃないのか?」


「そうならばよいのだがの・・・・さて・・・・揃ったようだし、最終決戦に挑もうかの・・・・」


「ああ、このメンツと装備なら問題ないだろう?」


 俺のスキルを総動員し、皆の力を借りて揃えた装備。

 そして、万が一の場合に備え、あらゆる付与を施したアイテムの数々。


 これで負けるはずはない・・・・油断は禁物だがな。


「あ・・・・白河さんの方はどうなんだい?」


「あちらも問題ない。まさか口田士門、其方より力のある人が他にもいるとはのう・・・・」


「俺はあの人の事って実は詳しく知らないんだ。だが・・・・やっぱり転移者らしいじゃないか?確か電車に乗っていて、召喚に巻き込まれたとか・・・・」


「ああ・・・・協力してくれるそうだからいいがな・・・・これで全面包囲網の完成じゃ。もう逃がさん・・・・」


 以前戦った時は、あと少しという所で包囲網の隙間を突かれ、まんまと逃げられてしまったからな・・・・

 それが何度も。



「さあ、行こうか!」



 こうして俺達は・・・・神としての決戦に挑んだ・・・・





 女神のチョンボで大変な事に  





 ~Fin~



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女神のチョンボで大変な事に よっしぃ @egu-tyann

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ