面白いが肩透かしをくらうことも間違いなし

幼馴染に裏切られた主人公が幼馴染の姉と傷を舐め合い、共に立ち直っていく。そこに幼馴染が関わってきて…という話。

対話で回想していくという珍しい形式の作品ではあるが、読みやすい文章で展開はオーソドックスながら面白い。
この手の作品は物語開始時の状況からの再生と過去の因縁の決着が軸になるが、再生はわりと直ぐになされる。後は決着だが、展開はゆっくり進むが、あっさりと終わる。大学生活の描写など本筋に大きく絡まない、余分な肉付けがあるにも関わらず、主要人物の描写が一部中途半端で、話の入れ方がチグハグに感じる。幼馴染に病ませて同情を誘おうとしたり、理解のあった人を敵対させようとしたりするが、その描写が足らず、結局「この要素必要だった?」となる。

web連載で期待を煽る必要があるのは理解できるが、期待に対して肩透かしは間違いなくあるであろう作品だ。

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