強さとは何か。不屈の信念か。それとも。

 この作品には、毎話驚かされます。何がってそりゃあ、何なんでしょう。
 言葉にしにくい、『人間の在り方』というものを皮肉っているのでしょうか。強さに溺れる人間。強さを欲する人間。強さに打ちのめされる人間。強さを信じる人間。この物語の問いに不可欠なのは、『強さとは何か』と言う部分ではないかと僕は思っています。

 強いって、究極的に言うと、何にも言い換えられない絶対性のことなんですよね。強いものは強い。だからみんなそう言う性質が欲しいし、強さには従ってしまう。そういう絶対性を、この作品は『神』として置いています。そして、それに抗いつつも強さそのものを手に入れていく一人の少女を描いているわけです。

 シリアスです。人が死にます。薄気味悪い、異色、読んだ後に頭の中をごちゃごちゃにされるような話もあります。
 でも、スバラシイと自信をもってお勧めできます。
 
 神に『巻き込まれた』少女の行く末を、是非堪能してください。

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