双子といる日常。

主人公神那と、その隣の家に住む双子、太梓と奈梓。三人は幼馴染。
なんて書くと、今にも恋愛模様が始まりそうな予感がしますが、本作で書かれるのは、そんな三人の何気ない日常。
焼き芋を買う話だったり、雨が降りそうな時に傘を持って行くかどうかだったり、特に大きな事件が起こるわけでもなく、本当に普通の日常です。
なのに、どうしてこんなにも面白いのでしょう。

日常を面白く書くって、実は相当難しいのではないかと思います。それができるのは、メイン三人がとにかく魅力的だからではないでしょうか。
このレビューを書いている自分も双子なのですが、双子の特徴や考え方などについては思わず「わかる」と思い、時に双子に振り回される神那の心情にクスリとさせられます。

この子達の毎日をずっと見守っていたい。読み終わるころには、そんな親みたいな目線になっていました。

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