こんなふうにお互いを理解し合えて結ばれたら素敵だろうなと思えるお話でした。小さな頃に出会い、また何年も経って再会し、そして……長い時間が経つとバラバラになりそうだけど、離れ離れになった二人を海が引き合わせてくれる……海にはそういう力が本当にありそうですよね!とってもロマンチックでした☆
心に傷を負った少年少女は、その海で出逢い癒やされていく。 しかし、それは束の間の逢瀬であった。 少年の宝物、少女の秘めた想い。そして、情け容赦なく襲いくる鬼畜仕様の岩場。 最後の夏がリンクしシンクロしていく再会の時。 優しく切ない物語を描かせたら当代随一、天使の言葉を綴る野々ちえ原作、――海が太陽のきらり―― 2020年夏、カクヨムシネマにてロードショー。必ずハンカチをご持参のうえ、ご覧下さい❤
野々ちえ様の『海が太陽のきらり』完成作品――でいいのかな? 物語を紡ぐには、どこに視点を置くかが重要になってくる。その選別に寄って、同じ物語でも読者の感じ方が大きく変わってくるからだ。 そこを、交錯する同時視点で表現することによって、この物語はひとつの完成形を成したと言えるだろう。 同じ時を生きる、陽子の想いと、海斗の想い。 読者は余す事なく堪能するといい。 陽子と海斗……お互いですら知り得なかった、二人だけの物語を。
海の美しさを感じられるラブストーリー海にいるような綺麗な描写。幻想的です。文章上手いです。色々と加筆修正されました。細かい部分の加筆で説得力増しました。5年後のエピローグ追加されました。陽子の5年後の想いが素敵です!海斗視点も追加されました!未読のかたはこれをきに読んでみてはいかがでしょうか。色んな視点で書くのをマスターしてる作者様ならではです。海斗の想いも素敵でした。
恋物語を探しているなら、一読をおすすめします。海面を力なくただよう陽子。虚無感の正体もわからぬまま、なぜかそうしてしまう自分。そこへ、一人の男の子が現れ、陽子の中の「何か」が動き出した――海で始まるノスタルジー。繊細なタッチで語られる、いま感動できる夏の恋がここにあります。
暑い。けれど心地よくて爽やかな夏。 そんな素敵な夏を具現化したのがこの作品です。 夏の海で男の子と女の子が出会う、というお話を、ここまで爽やかに表現できる手腕に脱帽です。 どれくらい爽やかなのかは、是非このお話を読んで体感して頂きたいもの。 読めばあなたの心にも、きっと爽やかな夏風が吹くことでしょう。 オススメです! 是非!
6000文字くらいの短編です。野々ちえさんにしては珍しい長さではないでしょうか。この半分くらいか、長編かという印象です。5000文字くらいの短編がお手頃でもっと書いてほしいなって思います。小説は企画ものであらすじが決まっているのだとか。でも、うん、この男の子なんて野々ちえさんが書く小説にいかにも出てきそう。しっかり野々ちえ作品になっています。
夏の終わりに触れる夏の物語は、なんと美しく温かいのでしょうか。私は長いこと海に行っていませんが、海の青さや潮の匂いを感じ取れるような……素晴らしい短編でした。
素敵な短編でした。美しい、と思う瞬間は、何をきっかけに美しいと思えるのでしょうね。毎日幸せで、何も苦しみがなくて、そんな日々を送ることができたらきっといいのだけれど。でもそうではないからこそ、優しく美しく見えるものがあるのだと思うのです。陽子と海斗の関係も、静かに、それでもじんわりきゅんとする。爽やかさを感じながら、暖かさを手に包み込むようなお話でした。