血が滾り前屈みとなる熱いバトル 手に汗とモノを握るバイオレンスコメディ

主人公としての素養と風格を持ちながら一流の企業戦士でもある佐々木氏は、仕事仲間となった魔法少女の不躾に晒された胸にまで常に会釈することを忘れない前屈みジェントルメンである。
彼の生き様に心を打たれるエピソードの数々に、私の中に棲み着く魔法少女は胸を高鳴らせ、彼が魔法使いとして覚醒するに至った清いままの肉パイプがいつ振るわれてしまうのかとストーリーから目が離せないまま、濃ゆすぎる掛け合いが迸る文章に呑まれていき、ついには、いつか自分も大人のお城に召喚されないかと夢見る三十路童貞の心となっていた。

コメディパートの表現が豊かで展開に飽きさせる事無く進み、軽妙ながら精巧な筆致による作者の優れた描写力に舌を巻き続けました。
これほど癖のあるキャラクター達を動かしながら、その魅力を存分に振り撒き続ける膂力にも脱帽です。

願わくば今後、魔法のアイドル・ピンキーMEGUのパワープレイの前に、うっかり童貞を失わないようにしていただきたいものです。

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