カワウソが井戸からこんにちは

少年シュートはある日、井戸から現れたカワウソに憑かれます。憑かれちゃうんです。この時点で面白いんですが、このカワウソ、喋ります。しかも大変なお喋り。ペラペラペラペラと延々喋る姿を想像してみてください。くっそ、こいつ、うざかわいいw
物語はシュートと相棒になるカワウソのソウが、ちょっとした事件を解決していくミステリーです。事件は小さなものばかりですが、それが逆に身近なリアルを感じさせます。もちろんカワウソが立って喋ってというのはリアルではありません。けれど、自分の生活の中に「もしかしたらいるのではないか」なんて想像ができる。子供時代、あなたは想像したことがありませんか? 近所の猫が本当は喋るかもしれない、だとか。
そんな夢を詰め込んだ、かわいい探偵小説です。
また、事件は数話でまとめられいるので読みやすくなっています。閑話が挟まれることで切り替えもでき、ソウ情報も得られます。ぜひ閑話も続けて読んでみてください。ちなみに、ソウの長話を読んでいると息継ぎの仕方を忘れます!

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