愁いを知らぬ鳥のうた

犯罪を犯して捕まるお話。

このお題でこんなテーマでくるとは。

周囲に虐げられた人間が歩んだ人生のお話です。淡々とした語りのせいか、主人公の心が壊されているように感じました。
救いはないし、どうすればよかったのかも判らないけれど、だからこそ読んだ人が自分なりに糧にするべき話だと思います。

同じタイトルで色んな人がお話を書いていく自主企画。
企画主様がハードモードと言われる今月のなかで、たった424文字でとてつもない力を込めているのではないかと恐怖すら感じました。

決して明るい話ではありません。
読み終わって楽しかった！　と諸手をあげることはありません。
ですが、読んでみて残る印象がとても強い。

読んでみて良かった、と思える内容でした。
色んな人の作品を読めば読むほど、文字が持つ力の怖さと楽しさを思い出していく日々です。

10月の同題異話参加作品です。
とても短いのですが、見事にお題を回収しています。