愛が重い妹が兄に嫉妬を炸裂させるラブコメディ

何割かの確率で色々な超能力を持った人間が存在する、我々の知る世界とは少し違う現代日本が舞台のドタバタラブコメです。

主人公、阿佐ヶ谷本介には親の再婚でできた義理の妹、霧子がいます。
一見すると大人しそうな少女ですが、異空間を作り出してそこから別の空間を繋げることができる超能力の持ち主で、本介を溺愛しているのです。

その重すぎる愛で、兄を監視し他の女の子に目をやろうものなら能力を駆使して邪魔をしてそのたびに本介は頭を悩ませます。

しかし、本介が知り合う女の子たちもいろいろな能力を持った普通ではない女の子たちで、ある時はからかい、ある時は妙に親しく接して霧子とは違う意味で主人公を困らせます。

そんな本介はある事件をきっかけに妹との関係を見直すことになるのですが……。

文章は読みやすく情感にあふれ、キャラクターも立っています。
話もだらだらと続くのではなく、メリハリがありヒロインとの関係に決着がつくという意味できちんと完結しています。

商業レベルのエンターテインメント作品として十分鑑賞に堪えると思います。
是非ご一読を。