湿地は豊かな生物相に恵まれる反面、しばしば伝染病の震源地にもなる。良好なる天然の景観は壮絶なる文明の否定と紙一重であろう。 本作は、自らの精神世界に時ならぬ『湿地(入江や浜辺にも湿地は出来る)』を抱え込んだ主人公のお話だ。 そこに盛り込まれた描写を現実とするか比喩とするかは読者の自由ながら、私はダンセイニの系譜を少しだけ垣間見た。 詳細本作。
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