田舎の家、多発する事故、異常者として語られる「ブリキ屋さん」。不穏が散りばめられた舞台。そしてかかってくる無言電話。「ブリキ屋さん」の所業は迷惑の域を超えてくることはないが鬱陶しい。そこから、徐々に徐々に、逃れがたい脅威に取り囲まれる。その正体は、本当は何なのか。想像する余地のある分、読み手の中で恐怖が増してくる、そんなお話です。
人生迷走中
生々しいまでにリアルな質感だな!ってのが最初の感想でした。 まずなんと言っても、ブリキ屋さん、という謎の呼称。なんだかよくわからない、でもみんなそう呼ぶ。アレって怖いよね。あのうっすら怖い感じ…続きを読む
広くて薄暗い田舎の大きな家に一人でいる時に、目的も正体も不明な怪異が自分を訪問してくるシチュエーションが新耳袋の劇場版のようで光景が目に浮かぶ。浮遊感のある終わり方も新耳袋っぽい。
目的も意図も解らないのに対象だけは自分だとハッキリわかる行為、怖いですね。語り手の普通が少しズレているのも、その土地のおかしさに最初から片足を突っ込んでいるようで不安を煽ります。空き缶を蹴るだと…続きを読む
情景描写がしっかりとされていらして、景色や行動がきちんと浮かんできましたし、怖かったですわ。うん、怖かったですわ。
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