フェアリーテイマー

【概要】

 ファンタジー世界において、妖精とはポピュラーな存在である。可憐で、気ままで、悪戯好きで、多くの人に愛される魅力がある。そんな妖精に力を借り、時には一緒に戦う。それを可能とするのがフェアリーテイマー技能である。

 妖精魔法には火、土、風、水・氷、光、闇の6属性が存在し、全魔法系技能で最多の魔法習得数を誇る。それぞれの属性ごとにできることが異なり、炎の矢を飛ばして攻撃する、大地を揺らして転倒させる、風を操り宙に舞う、湖の底を歩く、癒やしの光で回復する、精神を操るなどなど列挙に暇がない。

 戦闘は勿論のこと、冒険での探索や街での調査で助けになる魔法も数多く有しており、プレイヤーの発想次第でいくらでも物語を盛り上げてくれるだろう。

 中でも妖精を召喚して操れる《サモン・フェアリー》は特徴的で、できることの幅を大きく広げてくれる。戦闘でもRPの演出でも頼りになる存在だ。

 妖精たちのやることはどれも派手で面白おかしく、セッションに彩りを与えてくれる。戦闘や冒険の演出を考えるのが好き、とにかく楽しいことがしたい! という方は是非ファアリーテイマー技能を選択してみて欲しい。



【役割】

 アタッカーにヒーラー、バッファーデバッファーとなんでもできる。一技能で兼任も可能。というか普通にレベルを上げていれば自然とそうなる。

 流石にソーサラーやプリーストといった専門職と比較すると魔法の習得速度や性能で基本的に劣るものの(上回る時期もあるが……)、専門職に匹敵するレベルの攻撃・回復魔法を打ち分けられるのが利点。

 支援に関しては習得する魔法の性質が大きく異なるため、コンジャラーとはまた違った需要がある。探索用の補助魔法もあり、戦闘に限らず様々な場面で活躍してくれる。

 そういった通常の魔法だけ見てもかなり強力な技能だが、それに加えて《サモン・フェアリー》という独自の強魔法もあり手に負えない。この魔法で呼び出せる独立ユニットの妖精が非常に強力で、1PCに匹敵する能力をもっている上に、補助動作で行動指示をするだけで制限なく行動できてしまう。召喚したラウンドでは行動できない、なんて縛りもなく手番を損するタイミングもない。強すぎる。

 妖精を召喚中は呼び出したPCが魔法を使えなくなるというデメリットがあるが、妖精はいつでも帰還させられるため、PCが魔法を使いたくなったら消せば済む話である。

 とはいえ、妖精を召喚するとなると扱うデータが増えるため、PLに負担がかかるという難点もある。別に召喚魔法を使わなくとも十二分に強いため、《サモン・フェアリー》のことは一旦忘れるというのもあり。

 閑話休題。

 総じて万能な魔法技能であり、あれもこれもやりたいという欲張りな方におすすめの技能である。



【おすすめの戦闘特技】

《ターゲッティング》

 優秀な攻撃魔法が揃う火属性はほとんど形状射撃なため、これがないと火属性魔法はまともに使えない。

 火属性を使わないとしても、《鷹の目》や《魔法制御》といった強力な戦闘特技の前提となっているためいつかは取ることになる。

 《サモンフェアリー》特化型でもなければ基本的に必須。そうだとしても有力な選択肢に入る。


《魔法拡大/数》

 魔法職の十八番。

 攻撃魔法の燃費がいいフェアリーテイマーとは特に相性が良く、《鷹の目》と低レベル魔法の拡大を組み合わせることで全体攻撃感覚で使っていける。

 攻撃、補助、回復、何をやるにしても有用な強特技。ほぼ必須。

 《魔法制御》に特化するならなくても支障は出ないが、あれば取れる行動の幅が大きく広がる。


《鷹の目》

 魔法の有効射程を伸ばせる。

 雑に強いので雑に取っていい。


《マリオネット》

 召還した妖精の行動手番を自由にできるようになる。

 《サモン・フェアリー》で呼んだ妖精は術者の次々手番の直後に消えるため実質2回しか行動できないが、これがあれば術者の手番の前に動けるので行動回数を増やすことができる。

 妖精召還を積極的に使っていくならぜひ習得したい。


《武器習熟/スタッフ》

 基礎力を底上げできる。無難に強い。ただし財布とは相談して取ろう。


《MP軽減/フェアリーテイマー》

 元々燃費のいい攻撃魔法のコストを更に下げられる。ここまで来ると無茶な拡大も気軽にできるので、《魔法拡大/全て》と相性がいい。

 また、攻撃魔法とは逆に燃費に難がある回復魔法の欠点をカバーできる。長所を伸ばすのにも短所を補うのにも使える便利な戦闘特技。

 とはいえ、フェアリーテイマーには《サモン・フェアリー》がある。最悪MPが底を尽きそうになったら妖精を召還して代わりに魔法を使って貰うこともできるので、本当に必要かどうかは一度考えてみて欲しい。


《魔法拡大/全て》

 主な目的は確実化。攻撃やデバフの達成値上昇が狙える。

 《バイオレントキャスト》と比較した利点は《ルーンマスター》がなくても《魔法拡大/数》と併用できるところ。低レベルのうちから高達成値の複数対象魔法が使えるのは脅威。デバフにも使える。

 欠点はやはり消費MPの高さ。いくら燃費が売りのフェアリーテイマーとはいえ、数と確実化の同時拡大はきつい。《MP軽減》と合わせて取りたい。


《バイオレントキャスト》

 攻撃性能を大幅に高めてくれる宣言特技。

 初手の範囲攻撃や、《ルーンマスター》で《魔法拡大/数》と組み合わせて使う。



【おすすめの種族】

 ソーサラーと全く同じ。ソーサラーの同項目を参照。

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ソード・ワールド2.5私的メモ 質実剛健 @solid_and_strong

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