第61話 恐怖の惨劇(リプレイ)

 いきさつは①女神のダイス、➁女神のシナリオ、③女神のルルブ(ルールブック)、④女神のセッション⑤おぞましき巫女にて。


 ①https://kakuyomu.jp/works/1177354054889847536/episodes/1177354054891214372


 ➁https://kakuyomu.jp/works/1177354054889847536/episodes/1177354054891216335


 ③https://kakuyomu.jp/works/1177354054889847536/episodes/1177354054891217576


 ④https://kakuyomu.jp/works/1177354054889847536/episodes/1177354054891230422


 ⑤https://kakuyomu.jp/works/1177354054889847536/episodes/1177354054891231189


 *三回目のセッション(?)

 完璧ゲーム脳です。







 女神聞いてー、シャーロック・ホームズ~悪魔の娘~#1「餌食は語る」クリアしたよ!


 ――ハイハイ。


 何度、ホームズを死なせたかわからないというのに(アクションシーンで)ハースト(依頼人の父。行方不明になって、狩猟者に狩られてきた貧民のための復讐を企てていた)が、罪を犯さないように、ホームズが主犯を射殺! これでいいのか? 結末はいろいろ選べるらしい。私、主犯、殺しちゃった。


 ――そーかいそーかい。


 しかし、主犯の名札がついた木箱から、被害者の生首が出てきたんだよ。


 ――精神値チェック。


 2と5


 ――いつか、わかるときが……きたよ!


 何々?


 ――『くだらねえことしてんじゃねーよ』


 下位人格?


 ――はい。


 やさぐれ方が悪い方へ。


 ――反抗期だもん。


 手に余るから、お引き取り願いましょうか。


 ――やばぁ。


 ――ヤバくない? 事件起こすことになるよ?


 だれがです?


 ――胸に聞いて。精神値チェック。


 4と3


 ――『今夜は眠れそうにない』。寝かさないぞ!





 もう一つ、アマゾンから届いた『二ノ国』っていうゲームあるよ。レベルファイブの企画・制作。アニメはなんとジブリスタジオ!


 ――いいねいいね。


 でしょでしょ! 全年齢対象。


 ――ああ、あんたが好きそうな。


 前にカクヨム作家さんが勧めてくれた大泉洋さんが、ジャイロって役で出てくるって。


 ――今日やった方がいいよ。


 あ、待て待て。パッケージに「オンラインマニュアル」を見るように指示がある。PC立ち上げるまで待って。……同名の映画があるらしい。


 ――内容は?


 ちょっと違うみたい。ゲームはなんとかの女王ってあるよ。


 ――かわいいねえ。


 アナと雪の女王みたいにはいかないと思う。イラスト見るに。


 ――イラッと来るけど。


 なんか、スタンドみたいな女王がいる。


 ――ヤバいソレ。


 これで背景がジブリ。ナイスだ。


 ――いい! 超いい!


 今、祖母が大相撲観てる。ショウホウザンがとかタカケイショウがとか言ってる。


 ――そうかそうか。


 どうせ今晩眠れないなら、夜にプレイしようっと。


 ――そのかわり、作戦成功するかどうか、ためしに(ダイス)振って? 3回。


 2と5と6


 ――しまった。ちょっとだけわかる。それは『魔法の世界』です。


 知ってる。剣と魔法のファンタジーっていうふれこみだったから。


 ――そうか。マジか。


 今、公式サイトから観たら、「映画みたいなRPG」「グラフィックがきれい」「夢とリアルを行き来しながら、大冒険」ってさ。


 ――ふーむ。


 バトルはイージーモード搭載。しかし不可避らしいね。(この時はそう思ったけど、逃げるコマンドがあった)


 ――あのねえ。呪縛する! ダイス振ってよ。3回。


 抵抗成功値は? いくつ以上?


 ――わかんない方が楽しいです。


 いつも一方的すぎない?


 ――ほう、文句があるならかかってこい。


 私のステータス隠さないで、開示してくれる?


 ――ひどい。


 ひどいって?


 ――ダメダメ。


 どうして?


 ――もうあんたはいいや。他にかわいいキャラ作るから。


 呪縛を逃れた! やったね!


 ――でもでも成功したか、わかんないじゃん。


 呪縛じたい、かけないで、よそへ行っちゃったじゃない。


 ――そうか。そうだった……呪文かければよかった。……嘘だよー。こいつ小学生か。


 あれ? やり直し?


 ――はい。それじゃあ、私の呪文を食らってください。


 いくつ以上が抵抗成功?


 ――3回振ってください。


 宣言が先。


 ――なかなかいいセンス。振るかと思ったのに……でも宣言しないから。シナリオ通りやって。


 とりあえず、呪文ってなんの呪文?


 ――今まで聞かなかったのに!


 どんな呪文か、言ってみて?


 ――いいよ。いいかげんで。『青いおまえには何もわかりませんでした』


 じゃあ、呪文は効かなかった。ってことで。


 ――えー? そんなあ。……おかしいでしょ。


 わかりもしない言語が通じるわけがない!


 ――そっかぁ……こいつはまじめなんだなぁ。


 クトゥルフでないなら、まじめにやって、勝てない勝負はない!


 ――生意気な。『よろこべ、喜べ、ヨロコベ……』


 そういう呪縛?


 ――そうよ。あんたが有頂天になる呪文。


 攻撃します。目つぶし!


 ――目つぶし!? どういう魂胆か、チェックします。


 チェック成功値6


 ――出目3


 あなたはチェックに失敗しました。私はシカトして、呪文と同時に目つぶしします。


 ――今さら目つぶし?


 反射的にします。


 ――ひょー! こえー。


 もう一度、ステータス開示を求めます。


 ――『ちきしょう。いい気になりおって。出直しだ!』


 ごまかさない。ステータスを本人から隠すことになんの利点が? ゲームおもしろくないよ?


 ――おかしいです。のんきものだったのに、なんでクトゥルフ?


 クトゥルフだったら、神に遭遇した時点で即死でしょ。ゆえにこれはクトゥルフではない!


 ――気がついたか!


 やっぱり、クトゥルフじゃないじゃん。


 ――出目がいいからって、あなた、超能力者でもなんでもない。


 豆腐メンタルでも、いざとなれば推理・洞察働かす。(探偵もののゲームをやったおかげです)


 ――攻撃は回避できない。


 事実として回避したじゃん。


 ――そっか。なにがなんでもGMに「たいくつさせるな」と言わんばかりのプレーヤーだったのに……やり直し!






 私のステータス見せて。


 ――いいよ。やさしさ60%。未熟なの。でも全部攻撃回避したから、成熟済。(修正します)……肉を食べてると、ひょっこりどこからかやってくる。やさしい面もある。ブス。不細工。面倒くさがり屋。コックが好きでしょう。育ちがいい。獣をたくさん飼っている。


 精神値と行動力は3と4のまま?


 ――そうね。できるだけ良く見たいけど、最高で「最低」だからね。


 瞬発・敏捷・回避・抵抗値・呪文耐性・攻撃値は?


 ――呪文っていうのはろくろく考えてなくて。


 ――考えてない!?


 ――考えてないの!?


 じゃあ、呪文のない世界なのね?


 ――OK.(タイム測ります)


 敏捷性と、攻撃値と、防御値は?


 ――防御値高い。


 いくつ?


 ――4。


 4で高いのか……他は。げふげふ。


 ――意味なくむせない。


 敏捷は? 低いの? ステータスからすると。


 ――鋭い。だまってたのは優しさでもある。


 いくつ?


 ――嘘です。でもこれから大きな顔されても困る。


 大きな顔してるのはそっちでしょうよ。


 ――うん。間違っていない。ロマンチックが減っちゃった。60%。見守ろうっと。


 敏捷は?


 ――40%くらい。


 む。低い。攻撃値は?


 ――メモしてる?


 ちゃんとメモってます。


 ――じゃあ、言わないでおこう。


 じゃあ、攻撃されたときに、反撃値出してもらう。


 ――あのなあ。


 カウンター持ってる。


 ――ああ。それきたか……じーっとしていれば最強のミノムシだったのに。


 憎悪値は?


 ――チッ! ミノムシの分際で憎悪? ひねくれてる、ひねくれてる。


 ちゃんと相手してください。


 ――いうと思いました。勝手にしてちょうだい。


 女神のルルブ(ルールブック)破れたり!


 ――ショック――!! あんなにかわいがったのに。


 クトゥルフでさんざんなぶってくれたから、造反値高いよ?


 ――あんたのキャラでクトゥルフ以外、ないでしょうよ。


 ――タイム回復。呪文使えます。


 呪文耐性、および抵抗値を提示せよ。


 ――つまんねえ。


 ――悩む……。


 ――GM、なんでこいつなの? もっといっぱい、キャラ作りなよ。もってないの?


 ――武器を持ってないから……。


 ――でも、目つぶししてくるよ?


 ――女の子、どうしても、欲しかったから……。


 ――瞬間湯沸かし器だよ? あれ。


 ――あーあ、私のプロットだったのに……。


 ゲームマスター泣かせの水木でした!


 ――あーあ!


 ちょっと、メンタルが強くなった。


 ――もともと強かったの。あなたは。


 最初から?


 ――攻撃値マックス。


 クトゥルフだとあまり役に立たないけれども。


 ――造反しないでください。


 確かに。防御値4で、それ以上ってことは、5? 筋力は?


 ――ざんねんながら、控えめ。


 運動不足だな。


 ――ダイエットしてるのにー。


 やばぁ。






 でもまあ。あれだ。女神が期待してたのは、女子力と判明。


 ――おいおい。誰が言ったの。


 女の子キャラが欲しかったんでしょ?


 ――欲しかった、じゃない。


 現在進行形か。


 ――そう。違うー! 道化が欲しかったの。芝居にのめりこんでもらいたかったの。


 女神のシナリオはとーふメンタルにはきついものあるから、無理めです。


 ――そうだよん。


 そして、私は多重人格なので、メンタル吹っ切ってクールに推理力をはたらかせます。


 ――それ、聞いたわー。


 でも、天の声は聞くんですよ。


 ――クトゥルフかな……?


 クトゥルフはヤだってば!


 ――たいくつしない人ねえ。


 女神やばぁ。


 ――女神、本気でヤバイよね。


 うん、きょう気ですね!


 ――きょう気――!?


 精神値チェック。


 ――3と4


 あなたの正気値は?


 ――4


 合わせて11。チッ。サイコパスか!


 ――どうやら、GM交代だね。


 言ってなかったけれど、私、サドです。


 ――ひぇーい! 精神値チェックせよ。


 雑談中にきょう気になったりしませんよ。女神じゃあるまいし。

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