愛の鎖 ~淑女と悪女~

作者 ayane

法律で結ばれた家族ならば幸せなのか? それはきっと違う。

  • ★★★ Excellent!!!

これは、甘くてフワフワな恋愛物語でありません。むしろ、人を愛することの苦味や痛みに焦点を当て、それでも人を想い、絆を繋いでいくことの大切さを具に描き出した物語です。
人気アパレル会社の社長である美しい女性、本宮礼。彼女の義理の娘、空の家庭教師をすることになった西本真。真は空の反抗的な態度に手を焼きますが、次第に彼女たちの複雑な家庭環境を深く知るようになります。空と礼からの信頼を少しずつ得るようになった真。やがて真と礼はお互いの深い想いを通わせるようになりますが、礼には傲慢で身勝手な夫がおり……。
家族とは、絆とは何か。この物語を読み終えて胸に強く響くのは、この問いかけです。人と人との絆とは、つまり何なのか。法律や紙の上で結ばれれば、果たして幸せが手に入るのか。本当の愛情とは、法律で固められたその場所とは全く違う場所にも生まれ、育つものではないか。一番大切なことは、きっと互いを想い続けること。恨み、憎むのではなく、誠実に人を想い続けることが、結局は自分自身に大きな幸せをもたらすのではないかと——そんな大切なメッセージが、深く心に残ります。
ずしりと重い大人の恋愛物語。おすすめです。

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その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

30歳にして大学生の真さんが主人公です。
そして、社長であり人妻である礼さんの娘「空」の家庭教師を訳あってすることになりますが……ここから、愛の鎖である世界がジワリジワリと広がって行きます。

とに… 続きを読む

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