概要
病的な程の白き世界を彷徨した先に、見出したものとは。
「アサクラジュリさん、次のお部屋へどうぞ」
受付の女性の無機質な声が白い部屋に響いた。同時にその七音が私の名だと気がついた。
兎にも角にも次の部屋へ進むことになっている。なら行くだけだ。
二つの扉を見た瞬間、どちらかを選択しなければならないと思った。
たぶん誰だってそう思うだろう。私だけが思い違いをしているわけではないはず。
私はここに来るまでに傷つきすぎていた。
残された力を振り絞って、どこかにあるはずの安住の地へとたどり着きたい。そこに行けさえすれば、きっと私の欠点の幾分かは解決されて、ささやかな安寧が待っているはずだから。
受付の女性の無機質な声が白い部屋に響いた。同時にその七音が私の名だと気がついた。
兎にも角にも次の部屋へ進むことになっている。なら行くだけだ。
二つの扉を見た瞬間、どちらかを選択しなければならないと思った。
たぶん誰だってそう思うだろう。私だけが思い違いをしているわけではないはず。
私はここに来るまでに傷つきすぎていた。
残された力を振り絞って、どこかにあるはずの安住の地へとたどり着きたい。そこに行けさえすれば、きっと私の欠点の幾分かは解決されて、ささやかな安寧が待っているはずだから。
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