行き倒れの少女を拾ったと思ったら未来の魔王だった

作者 黒鉛

ifを生きよう。もう1つの人生を。

  • ★★★ Excellent!!!


 魔王なんて、本当は存在しない。ただただ、本当に優しい心が、怒りと悲しみに苦しんでいるだけだと思うんだ。

 ゲームの中では、魔王だった。物語として必然の運命で、決して変えることの出来ない未来。
 物語の主人公が現れれば、魔王は再び悲しみと苦しみの道を歩み、その先にただ殺されてしまう。そんな未来は、悲し過ぎる。

――笑って良い。楽しんで良い。

 例え茨の道と知ろうとも、彼女の幸福のために彼はゲームを捨てた。物語と同じ道を進むことが興奮へ繋がろうとも、純粋なまでの笑顔に勝るものは無いのだから。
 ゲームを、運命を知る彼に導かれるままに。


――物語は終わりを告げた。

 新たなるイレギュラーの彼によって招かれたIfの世界で、彼女は別の道を歩む。心配はいらない。その隣を往く彼は、世界で最も最強なのだから。

 儚く優しい少女へ、最高の幸せを、今ここに。




 旅が始まる――。

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