肯定のその先





ひとが好き

何度でも言う

ひとが好き


そのひとの好きなもの

そのひとの目指すところ

そのひとの目で見た景色を見たい

だからわたしは、そばに居たい



でもたまに

自分自身を欺瞞に浸してしまうひとをみる

周りを欺いてなんていないのに

自分にだけ嘘をついてしまうひと

ごくたまに

自分を騙そうとしてしまうひと


理由はわからないけれど

見える景色が減るのはさみしい

だからわたしは

その欺瞞だけは肯定しない

そのひとのことだけを肯定する

そう密かにきめている



ひとが好き

何度でも言う

ひとが好き


そのひとにしか見えないはずの景色が好き




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