5・4・3



「ありがとう」と「ごめんね」と「大好き」と。



むかし言えなかった言葉たちが、からだの中を巡っていく。

行き場のないそれらは最近ようやく出口を見つけたらしい。

それでもこの気持ちを伝えきれてはいないのだろうと思う。

それでもこの気持ちをどうにかして伝えたくて仕方がない。


せめて声と言葉がとどく距離のひと達にだけでも、と思う。

エゴであり押しつけであると、わかってはいるのだけれど。

それが元で嫌われてしまったとしても、一向にかまわない。

伝えられなかった後悔は、あんな思いは二度と御免だから。



だから毎日大きな声で叫ぶのです。

「ありがとう」と「ごめんね」と「大好き」と。

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