痛み傷付き、それでも前に進む……

町から追放された主人公レノーが様々な人と出会い、笑い、傷付き、成長していく物語です。やわらかい文体なのでハードカバーの児童文学のような雰囲気に見えますが、内容は災害や社会的な厳しい部分も描かれていてそこに強くひかれました。現実問題と厳しさがしっかりと書かれていて主人公達が懸命に前に進もうとする様は胸に刺さり、涙腺がとても熱くなります。
王道ファンタジーとはまた少し違いますが、それでもどこか懐かしさを感じさせる深いファンタジー世界の描写が私的に大好きで、紙媒体でじっくりと読みたい物語だとも思いました。
それこそ大人向け絵本の雰囲気が好きな方とかは惹かれるお話ではないでしょうか。彼ら彼女らの進む道は是非にご自分の目で確認してみてください。
読み終えた後はきっと主人公達の強い決意に胸が熱くなるでしょう。