赤い腕をもつクフィーニス。少年は痛みを越え成長する

クフィーニスと呼ばれる禁忌の力を得てしまった少年レノーの、旅と冒険、犠牲と成長の物語。
村を追われたことと、忌まれる力のせいで心を閉ざしがちなレノー。彼を支えるけなげな少女フェミ。被差別族だけれども誇りとユーモアをもって彼らの旅を明るくするアルルとクルル。彼の力を悪用しようと近づいてくる大人たちに、都で出会う不思議な歌姫……
ストーリーは差別や災害も描かれ陰鬱な部分もありますが、キャラクターの魅力で先に先にと読みました。個人的には、「最高に気持ちのいい御者」リサクさんと、淑女なクルルがお気に入り。
剣と魔法ではないファンタジーや、少年の成長物語が好きな方におすすめ。