本屋で繰り広げられるア◯パンマン・ワールド

最初の本達の会話からして爆笑してしまった。作者の黒井さんは本の業界の人なのかな?
現在の出版・取次・書店が抱える問題点がとても面白く、かつ分かりやすく書かれている。
閉店が決まった書店。陳列された書籍達が「なぜこうなったのか」について論戦を繰り広げていく様は、まるで本屋版のア◯パンマン・ワールドが如く、個性豊かな彼らのやり取りに笑いがこらえきれない。

「じゃ、モノか何かで釣ればいいんじゃない? そもそも本が売れていないんだから」――安易な発想の「○○するだけ」系ハウツー本。

彼らの知識や考え方が、自らの書籍の内容に基づいているのがいい。コンビニで見かけるあいつも実はこんなことを考えて居たのか……と思いを新たにさせられた(笑)。