人間以上に人間らしいラナの反応がいちいち可愛い。そして彼女の最後の決断に胸を打たれる。
「誕生日プレゼントに最高のアップデートを用意している」——ボスをこよなく愛するAI、Lanaにとってはこれ以上ない殺し文句!ここだけでもう私の心はこの物語にガッツリと掴まれてしまいました。そして訪れるボスと彼を取り巻く環境の変化、その中で彼への愛ゆえにLanaが選んだ選択肢とは…実態のないAIであるLanaの愛、それこそ彼女の淹れるコーヒーのようなほろ苦さです。
恋するAIのお話です。でもこのAIには身体がない。身体がないから、アニメみたいな展開にはなりません。もしALEXAが恋をしたら……、もしSIRIから好意を打ち明けられたら……色々な感情を掻き立てられました。ロマンチックSFの良作だと思います。ぜひお読みください。
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