一緒に村づくり、始めてみませんか?

 異世界転生。
 特殊なスキルだったり便利な道具だったりを使い、飛ばされた先の異世界で無双をするのがお約束なわけですが、この話の主人公が異世界に持ち込んだものは自分の部屋を丸ごと一つ。
 数こそ無限増殖できるものの、そこまで滅茶苦茶な能力と言うわけではありません。
「そりゃないだろ」というような物語を根底から壊すようなギミックは無く、主人公は現実に存在する品々をうまく活用して召喚された村を救うことに奔走します。
 そして、それが何というか現実味のある異世界生活を演出するのに一役買っています。
 家庭科の裁縫セットをうまく使ってみたり、自室のシーツを何枚も増殖させてみたり。
 少しずつ村を発展させていく様子は、読んでいて没入感がありそこに暮らす村人たちの事も応援したくなります。
 異世界で一緒に暮らしているような感覚になれる。
 これがこの物語の長所だと自分は思います。
 異世界暮らしを体験してみたい方は、どうぞこちらの村までお立ち寄りください!