いつかどこかのくだらぬエピローグ、あるいはプロローグ
「最近じゃがいも高いな……」
「ねぇねぇ、もし私を売るとしたらいくらで売る?」
「じゃがいもの値段から自分の価値の話にするって恥ずかしくないの? このままだとアンカリング効果でとんでもない安値がつくけど」
「いいじゃんっ! いいから答えてよ」
「ブックオフで買い取り判定してもらう」
「もっと能動的に価格を決めてほしいなっ!」
「そうだなぁ……オークションサイトで59800円くらいかね。いや、でも中古だからなぁ」
「人を勝手に中古扱いするなっ。も~」
「ま、売りやしないけど」
「……そっか。それじゃあさ、逆にどの値段で売ってたら買う?」
「8980円――いや、3980円だな」
「安っ!?」
「だってしょうがないだろ、現状
「私にそんな暇はありませ~ん。
ま……そっか。ならいいや。
なら、もし私が3980円で売られてたら、絶対に買ってよ……?」
「分かったよ、発売直後に始発ダッシュ決めて買ってやるさ」
「やくそく」
「あぁ、やくそくだ――」
美少女・新品・3980円 麺田 トマト @tomato-menda
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます