いつかどこかのくだらぬエピローグ、あるいはプロローグ

「最近じゃがいも高いな……」


「ねぇねぇ、もし私を売るとしたらいくらで売る?」


「じゃがいもの値段から自分の価値の話にするって恥ずかしくないの? このままだとアンカリング効果でとんでもない安値がつくけど」


「いいじゃんっ! いいから答えてよ」


「ブックオフで買い取り判定してもらう」


「もっと能動的に価格を決めてほしいなっ!」


「そうだなぁ……オークションサイトで59800円くらいかね。いや、でも中古だからなぁ」


「人を勝手に中古扱いするなっ。も~」


「ま、売りやしないけど」


「……そ。それじゃあさ、逆にどの値段で売ってたら買う?」


「8980円――いや、3980円だな」


「安っ!?」


「だってしょうがないだろ、現状未依みいのために散財してるんだから。お金が無いんだ。研究ばっかしやがって、バイトしたらどうなんだ」


「私にそんな暇はありませ~ん。

 ま……そっか。ならいいや。

 なら、もし私が3980円で売られてたら、絶対に買ってよ」


「分かったよ、発売直後に始発ダッシュ決めて買ってやるさ」


「約束だよ」


「あぁ、任せとけ――」

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美少女・新品・3980円 麺田 トマト @tomato-menda

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