現地人は異世界ダンジョンにゲームの常識を持ち込まない

「RPG風ファンタジー異世界」は旧世紀の所謂「ゲーム小説」とは異なり、ゲームの機能そのものを組み込んだ世界観であり、2010年代のWeb小説における著名なレギュレーションのひとつだ。
現代社会のサブカル界隈において知られているならば、その現代社会から召喚されたという設定の作中人物も、同じ常識を持つ場合が多い。

訳あり現地人たる主人公が、国の法に従って、RPGのような法則を持つ神の遊び場・ダンジョンに潜ることになる。
ゲームの常識があれば「死ねば終わりのダンジョンRPGで数十レベルの差があるトラップエネミーに挑む」ことはないし、「やや気軽に数十日単位の長期戦に挑む」こともない。

堅実なのか博奕打ちなのか、危機感が強いのか危機意識が無いのか、端から見れば若干不安になる主人公が意外に魅力的。
ダンジョン外の社会や人々が、今後どう関わってくるのかも楽しみです。

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