小説家と出版社会を綴る――



 ぼんやりと眺めて目に入った作品がこれでした。今、web小説の大手を振るっているのはファンタジーものや恋愛・ラブコメものがほとんどです。
 実際、数多くの小説投稿サイト様を見てもファンタジーと恋愛・ラブコメ系の作品がトップページに飾られています。

 それもそうでしょう。無料で読める、好きなものが読める状況にあるというのに、無駄に固い話を語った評論文だったりを読もうとはしたくありません。
 そんなことよりも、夢や希望を乗せたファンタジー小説で妄想したり、切ない恋心に溶かされ、甘い恋の行方にキュンとする方が断然良いと思うでしょう。

 私自身がそうなのですから。
 
――ですが。

 だからこそ、陰の作品に目を向けるべきだと思うのです。天才も秀才も凡人がそれを見つけることから始まります。
 誰もその功績を見なければ、彼らもまた凡人なのです。この小説は、今後の小説社会と作家に与えるだろう影響などについても語っています。

 素晴らしい内容に、凝った作りは読み手に続きを期待させられるモノになっています。ファンタジー小説に、これだけの人が携わったら。恋愛・ラブコメ系の小説で恋心を手掛けてくれたら。
 そう思える程に練度の高い作品です。では、なぜそれが埋もれているのか?

 それこそが、ジャンルという差です。この作品がジャンルを超えて並み居るファンタジーや恋愛・ラブコメ系の作品たちに並べているのかは、それだけこの作品が評価されているから。
 だからこそ、もっと評価されて良いのではないか。そう思いました。

 是非とも、読んでみることを推奨します。誤字脱字を気にしなければ、★3つでしょう。

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