第8話 クシャ対策に必要なのはクシャ装備

 なんとなく思い至ったので、たぶん一年半くらいぶりに更新。


 ここ二ヶ月くらいでカクヨムでもカクヨム以外でもコンテストの結果が出ましたが、まあなんというかあれですよね。受賞作が軒並みコンテストなどでなくてもそのうち書籍化できそうなくらいポイント集められている作品か書籍化作家の作品ばっかりになってません?


 正直なところ、これあまりよろしくないのでは?


 受賞作を書籍化するコンテストなんで売れるものを求めているのはわかりますが、ちょっとばかり露骨すぎるでしょう。わたしはコンテストってポイントが取りにくい作品に陽の目を当てるものじゃないかと思っていたんですが、どうやら現実は違うようです。


 ネットで人気を集めている作品は売り上げ予測は立ちやすいと聞いたことがありますし、安定を取るのならサイトで人気を集めているものを書籍化するのが妥当でしょう。無名な作品よりもヒットしやすいのは間違いないでしょうから。それに、出版業界もなかなかやばい状況のようですし、なかなか冒険もできないのではないかと思います。


 それでもわたしとしてはコンテストでは人気を集められているもの以外にもスポットを当てて欲しいと思っています。


 このままコンテストに参加せずともポイントを集めている作品やある程度の評価は確実に確保できる書籍化作家の作品ばかりがコンテストに受賞しているいまの状況は、長い目で見ると人が離れてしまい、ネット小説の衰退を呼ぶんじゃないかと危惧しています。人離れを引き起こしてしまう前になんとかして欲しいところですが――どうなんでしょうね。なかなか難しい問題です。先ほども言いましたが出版業界はかなり厳しいようですから。


 いまのコンテストは(カクヨムやなろうで行われるものは。他は知らん)、「コンテストを受賞したいのなら、ポイント集めて書籍化するのが一番だぜ!」という状況になっています。


 かの有名なクシャ対策にはクシャ装備が必要だぜと同じです。クシャを倒せないのにその一番の対策はクシャ装備ではなんも意味ないやんけというあれです。


 どうしたものでしょう? 何故こうなってしまったのか? わたしにはよくわかりません。このあたりの解説についてはきっと別の誰かが書いてくれるはず、頼みました。


 とにかく、わたしが言いたいのはそのうち書籍化しそうなポイント集めている作品や書籍化作家の作品ばかりが受賞するのなら、もはやコンテストなんてやる意味ないのでは? と思うわけです。


 誰にでもチャンスはあります! と言っておきながら、その実、ポイントを集められていないものや書籍化作家の作品ではないものが足切りをされている、もしくはされているとしか思えない状況は、多くの人を騙して人を集めているのと同じなのではないでしょうか?


 確かにポイントを集められている作品は文章もしっかりしていて面白いものも多いですし、書籍化作家の作品も同じです。そこに関しては否定するつもりはありません。


 ですが、同じくらい面白い作品が二つあったとして、どちらを選ぶかとなったときもうすでにポイントを集めている方が選ばれるのであれば、はっきり言ってそれは作品の中身ではなくポイントという表面的な情報でしか判断していないということではないでしょうか?


 やはり、しっかり読んで選考をするのであれば、ポイントを集められているかどうかで判断をしないでほしいというのがわたしの個人的な考えです。


 わたしはポイントを集められているわけでもなく書籍化もしていないぺーぺーなので、ただのひがみととられられるかもしれませんが、本当にこれでいいのか? と、わたしは思ってしまいます。


 出版業界が厳しい状況であるのは知っています。けれど、後進を育てていくことをしなければ、どんどんと先細りしていくばかりです。いまはまだ多くの人がチャンスをつかめるかもしれないと思っているからいいかもしれませんが、書籍化もしていない、ポイントもたいして集められていない多くの書き手が幻滅し、投稿サイトから離れていったら、それは本格的に終わりの合図でしょう。少なくともわたしはそのような事態にはなってほしくありません。


 ぐだぐだと書きましたが、とにかくわたしが言いたいのは、クシャ対策に必要なのはクシャ装備みたいないまの状況をなんとかしない? です。


 色々と言ってしまいましたが、意見等をお待ちしております。

 

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カクヨムのこととか創作のこととかを斬る! かもしれないエッセイもどき あかさや @aksyaksy8870

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