ロープを掴めば

 ゆらゆら揺れる意識がもう少しではっきりしそうな、そんなもどかしい気持ちを味わった。
 彼女に余計な負い目をかけている、と自分を責める主人公の姿は誰でも共感できるだろう。自殺した同級生はそんな彼にとって良心の象徴ながら、少しずつ依存の対象にもなりつつあったのではなかろうか。その危うさが、彼女の思いきった決断で、まさにカタストロフィをもたらした。
 詳細本作。

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