自然の摂理に対して、不遜な言い回しの「ひとこと紹介」になりましたが、僕はそんな気持ちになりました。
なにせ、めっちゃ切ない。切なイイ話です。
薮坂さんは、この作品で初めてファンタジーを書いたそうです。
僕は「ファンタジーといえば擬人化」だと思っていて。獣人とかの動物の擬人化されたキャラや、悪を擬人化した魔王。水の神、森の精霊と、何かと擬人化していますよね。じゃあ、この小説では何なのだろうと読んでみると、雪の精です。
冷たい体温とからっとした性格が、どちらかといえば冬晴れのような印象で。ギャップがあって好きです。
薮坂さんの描く人物は、リアルな雰囲気もありつつ愛らしい魅力を持っています。弱点やクセがあったり。でも優しい、かわいい、カッコいい、会話が楽しい。
それを今回も発揮してました。
もし、桜の精霊、春の精霊もいるのなら、優しいカエデ君に代わって、「さっさと咲け、回れ右だ」と言いたい。
オススメです。是非読んで!