届いた僕は僕だったか

僕は確かに僕だったし、それは君を繋ぎとめるには十分な存在だった。
けれどもやはり僕は僕でしかなく、君は僕を僕として見るようになる。

心は確かにそこに在った。
でもそれは、僕のものであった。

僕の僕としての幸福な『人生』。
なんのために生きてなんのために死ぬのかを知り、緩慢で無機質に過ぎゆく時計の針が僕を置いていくまでの間の記憶。

あなたの瞳にはどう映るだろうか。

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