【結】弐


 遥か昔、初めて母を殺した子供がいた。

 遥か昔、初めて神を殺した神がいた。

 遥か昔に初めて母を殺した子供は、初めて神を殺した神は、一人の子供の中に閉じ込められ、眠りについた。

 眠りについた者の名を、火之迦具土命と言う。


 月日は幾星霜も過ぎた。

 アタゴは今も眠り続けている。



《了》

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アタゴの神隠し 芝迅みずき @mzk-sbhy

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