短編小説のお手本のような作品

ネット小説界隈では少ない現実の仕事をベースにした物語に、素直に嬉しさを感じました。また作者の文章力が秀逸で、まるで文字の踊るさまが目に映るように感じられます。

「語る」とは何かというテーマに沿って物語は美しく構成され、過去と現在を行き来しつつも最終的には未来に向かって主人公が動き出します。それは予定調和的に計算された未来ではなく、不完全でも創造的で人間的な未来なのでしょう。

キャラクター設定、構成、文章力のどれをとっても質の高い作品に出合えたことに感謝です。