白い花肌のしたには迸る潮、紅い潮。

神世とひと世とが流れ込みあう時代、少女の願いを根として咲いた物語が綴られています。

均整を保ちつつ、まろやかさを含んだ文体が読了までの導きとなって、妖しくも美しい世界を追体験できます。
その心地よさに、かならずこの物語を、そして少女たちの生の記憶を、こころのなかへと収めずにはいられなくなるでしょう。