それでもこの冷えた手が

作者 吉岡梅

78

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★★★ Excellent!!!

人間と会話が出来る機械の腕が出てきて、世界観はとてもSFなのに、主人公の性格や、商店街の人たちの関わりなどと、温かい人と人との交流も見どころの作品です。
人にも機械にも平等な眼差しを向ける主人公の言動に、胸が熱くなります。
機械の冷たい手と対比するような、温かな気持ちになれるラストは必見です。

★★★ Excellent!!!

男性が駅前で出会ったのは、ロボット……の、腕?!
そう、腕です。アームなんです。腕だけ、なんです。

この腕だけのロボット君が、何よりも可愛らしいんです。
この小説の大きな見所かもしれません。

ロボットだから誰かの役に立ちたいけど、やることなすことがどうにも上手く
いかない。男性と共に試行錯誤する様が可愛い!

でも、役に立たなければと必死に思う姿が、いじらしいを通り越して
心苦しくなりました。

その果てに、ある職につくロボット君。
そう来たかと驚きましたが、これ以上の天職はないだろうと、納得の冥利に尽きます。

また、ロボット君を拾った男性も優しい。
ロボット君を大事に思っていることが悲しいまでに伝わってきます。
それだけに、ラストの男性の行動に、なんだか切なくなりました。
人間というのは本当に複雑極まりない。ロボット君と上手い対比になっていました。

ここまで読んでもし少しでも気になった方がおられるなら、是非ご一読を。
「SF」ですが、ロボットと人とのふれ合いと絆を描いた、「ヒューマン」でも
あります。
本当にほのぼのとしていて、温かな気持ちになること間違いなしです。

★★★ Excellent!!!

SFなのにどこか懐かしさを感じる、不思議で温かなお話です。
本当に素晴らしい作品です。私の少ない語彙であえて言うならば、これは童話の新境地。
子供も大人も楽しめる、そして「生命」とは何なのかを改めて学べる素晴らしい作品だと思います。
この作品に出会えて、よかったなぁ。

★★★ Excellent!!!

あるとき老人が駅で拾ったのは、機械仕掛けの左手だった。
左手には視覚も聴覚もあり、筆談による意思疏通もできた。
老人は左手を家に連れて帰り、ライトと名付けて可愛がる。

何か仕事をしたい、誰かの役に立ちたいと言い出すライト。
冷たく正確で、あまり力強くはないその左手が何を為すか。
老人とロボットアームのささやかな成功と温かな日常風景。

ライト氏、かわいい。

★★★ Excellent!!!

ライトくんという機械の左手の物語です。
短編のため、ここで内容は書きませんが、ぜひお読み頂いて、この物語の真髄に触れてほしいと思います。

機械でも電池式だったとしても、もしも生命が宿っているならその存在が愛しい。

何にも出来なくても君が生きてるだけで、こんなにも嬉しい気持ちになるんだなって感動しました。

この物語が心に刺さらない人なんていないと思います!!
この作品に出会えて良かったと感じた、珠玉の短編でした。