作者が、タロットカード(大アルカナ22枚)と大切な仲間たちと出会い、貴重な経験をしながらも楽しく過ごした大学時代を垣間見る事が出来る青春小説風のエッセイ?
「小説ではなくエッセイ」と書くのが非常に心苦しいエッセイという意味でも面白いけど(;^_^A
脚色やフェイクが入っているにしても、稀有なレベルでキャラが立つ仲間たちの面白さ、実際に占っていた立場からのタロットへの取り組み方や基本姿勢などのスタンス、読み取れる情報の精度や内容、占いの本からは得にくい情報や結果などが、分かりやすく書かれていて面白かったです。
正直に言ってしまえば、全ての大アルカナがタイトルに出てはいても、単独で紹介されていないカードも多く、カードの情報量のバラツキがあり過ぎて、この作品を読んだだけで占う事は難しいと思います。
それでも、タロット占いの持つ魅力や怖さが、楽しかった大学生活の中でも確かに発揮されていたという事が分かる作品です。
実際にこれを読んだ自分も、タロットカードを買ってしまう程度には興味を持ちましたし、同じ卜占に分類される易とは違う読み取れる事柄の差という物が新鮮でした。
非常に面白かったので、出来れば全部の大アルカナの個別タイトルのお話付きの修正版、とかになれば出版レベルにならんかな?と思いました。それなら買うo(^^)o
まず、最初に言えることとは、この作品が非常に作品それ自体としてとても高潔なレベルで高まっているという点です。
文章レベル、会話のチョイス、話の展開、伏線の回収。
全てのレベルが商業化されているどんな作品群にも引けを取らないレベルで文字が散りばめられているのでストレス無く完走することが容易だと思います。
また、私が言いたいこととして、間違いなく、この作品があなたの『占い』というものに対する価値観を根底からひっくり返してくれるものであるということです。
占い、というより『タロット』と言った方が正確かもしれませんが。
とにかく、読んだあとと読む前とで自分の一つの世界が大きく変わった実感をできる小説であることは間違いありません。
そして私はそう言った作品を『名作』と呼ぶことにしています。
紛れもなくこれは名作です。
素晴らしい時間をあなたに提供してくれることは私が保証します。
ぜひ、占いやタロットという単語に『うさんくささ』を感じるあなた。
この『名作』で自分の価値観、ひっくり返して見ませんか?
作者さまの学生時代が、タロットカードをからめた様々な思い出とともに描かれた青春小説風エッセイです。
毎話タロットカードについての解説もあり、まったく知識のない人でも学びながら読むことができます。
作中、非常に濃いキャラクターたちが主人公(作者)とからむことになるのですが、彼らの悩みをタロットカードがどんなふうに指摘し、どんな未来を予想するのか、またそれを受けて彼らが何を思うのか、そこに展開される人間ドラマを楽しく、時にははらはらしながら読ませてもらいました。
カードに隠し事してもだめだぜ?とは作中のセリフですが、ことごとくホントのところを暴き出すタロットカードには少し怖いものがありました。すごい世界があるもんだと、知識のない自分には衝撃でした。
どちらにせよ、作者さまの青春時代が、楽しい仲間たちとともにあれやこれやで繰り広げられる様を非常に楽しませてもらいました。読めばきっと、カードに占ってもらいたくなるはず。
タロットカード。占いで使うことは分かっていても、その細かい意味までは知らないと言う方も多いのではないでしょうか。
自分も、なんとなくしか知らず、ですがカードの持つ不思議な魅力に惹かれた事はありました。
この話も、そんなカードの魅力に惹かれた方が、かつて送った日々を綴ったエッセイとなっています。
ここではカードの説明だけでなく、それを通じて知り合った人達についても書かれていましたが、そのエピソード一つ一つが、実に重厚で良くできています。エッセイと言うからには実話なのですが、事実は小説より奇なりとはよく言ったものです。
タロットカードと同じくらい、読む人を惹き付ける魅力に溢れた作品です。
過去や未来を見通すタロット占い。やったことはないけど名前は聞いたことがある、ドラマや小説で見たことがあると言う人は多いはず。
このエッセイではタロットカードの解説と、タロット占いにまつわる様々な体験談が書かれています。
ポイントは、体験談ということ。書かれているのは、タロット占いに熱中していたという作者様の実話なのです。ですがその内容はまるで小説のように濃厚で、本当に実話? と思わず思ってしまうほど、続きが気になるものでした。
タロットと物語の絡み方も絶妙。タロットカードの織り成す数々の物語。今までに無い新感覚のお話です。