タロットと青春。カードの囁きに耳を澄まして。

　事実は小説より奇なりとはよくいいますが、これは大学生時代にひょんなことからタロットカードを学ぶことになった作者さんと、ゆかいすぎる仲間たちのエッセイ風青春小説です。

　とても楽しんで書かれたのだろうなということがわかるアップテンポな筆致と、非常に濃い登場人物たちのエピソード、1枚1枚のカードの解説もわかりやすくストレスフリーでラストまで連れていってくれます。

　わたし自身は占いにはあまり興味がないのですが、ちょっと占ってほしくなったくらい興味深いエピソードの数々。タロットを学びたい人には入門書にもなってくれそうです。