第3葉 実は黒ひげ危機一髪は飛ばした方が勝ち
こんにちは、有栖川 水晶です。
実は、私はサッカー部に所属しているのです。毎週水曜日以外は放課後に19時前まで活動をして解散します。土日は土曜日だけ昼から夕方まであります。中学の頃からサッカーをやっていた私には普通に練習時間があり、サッカーを楽しむ事が出来ます。
ところで、みなさんはサッカーがどのようなものかご存知でしょうか?
うん、そのとおり前半後半に分かれてて試合時間も長くとても疲れるスポーツ、それも間違いではない。
うん、うん、ボールはサッカーと友達、試合人達とユニフォームを交換して友情を深めるそれも悪くない。
でももっと大切な事があるよね?
そうサッカーって何人でやるものだと思う?
5人?ううん、それはバスケ
9人?ブッブー、それは野球
正解は11人でした。11人揃わなければ他校と練習試合も出来ないし、フォーメーションも組めない。
ここまで言えばもうわかってるよね?
そう、星花学園のサッカー部は私を入れてなんと、10人です。
はい、アウト!試合が出来ない。
私は、もともとサッカー部に入るつもりだったので、部活動見学なるものをしなかったのです。それが仇となりました。私が部室に入部届けを出し行ったときに先輩方は何をしていたかと言うと、
サッカーアニメを見てました。
キプテン翼を見てました。そんな事ありえるのでしょうか?たしかに、サッカーをやっているものとしてサッカー漫画やサッカーアニメを見るのは分かります。私もその道を辿って来た1人ですから、でも
活動自体がサッカーアニメを見ることとは思わないじゃん?
おかしくない?人数足りなくても練習するくない?普通?私がおかしいのかな?あの部室にいると私がおかしいのかなと思ってしまう。
部室にみんな集まって言う挨拶が
「おはようみんな、今日は昨日の続きからね」
と言ってDVDプレーヤーを動かし始める部長を部員は茶菓子を準備しながら待っている。
もう、私はその一員になってしまっている。そりゃなるよね。入学してから半年以上たつんだよ?
毎日サッカーアニメ見てお菓子食べてたらもう染まってしまうよね。
そんな私は今日もサッカーアニメを見て、桜花寮の先輩が待つ部屋に帰って来た。
ガチャ
「ただいまー」
パタパタパタ
「おかえり!みーちゃん」
先輩はそう言いわざわざ玄関前まで迎えに来てくれる。まぁ、部屋自体そんなに広くないから迎えに来るというか、すでに見えているというか
「みーちゃん今日の部活はどうだった?」
「アニメを二本見ておしゃべりして終わりましたよ」
「相変わらず、サッカーをしないね」
「ええ、まぁ慣れましたけど」
先輩は喋りながらも私のお風呂の準備をしてくれました。
「それじゃあお風呂行こっか」
「はい」
私は先輩からお風呂セットなるものをいただき一緒に大浴場に向かう。
「みーちゃん、そういえばご飯食べなくて良かったの?」
「あぁ、茶菓子貪り食べたので大丈夫です」
「そう言うと思ってた」
そんな話をしながら気づくと大浴場の前まで来ていた。そこで私はふと気付いた。
私のお風呂セットを準備したのは先輩である。それはもちろん感謝している。しかし、まぁべつにいいのだけれどパンツとブラジャーは、普通私に準備させない?いや別にいいんだけどね。
そんなことを思いながら先輩と一緒に大浴場に足を進めた。
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