一寸の虫にも五分の魂

カブトムシ。少年の良き友達であり、憧れであり、限りある命の存在を「手軽に」教えてくれる、少年にとっての「大人の階段」たる生き物。

そんな生き物の視点を借りて描かれた物語は、かつて少年だった方には親しみやすく感じられると思います。大人でも難しいかもしれないカブトムシのクリスマスまでの飼育。子どもにはきっと大変なことでしょう。女の子だとさらにハードルが高いかも知れません。

生き物を育てるということは、命を預かること。それを全うした先には、それが物語であっても現実であっても、必ず得るものがあってほしいな、と改めて思いました。