概要
RPGでダンジョン近くに配置されている都合の良い宿屋的な役割
私はどこにでも居るようなしがないOLだった。加齢に伴い増加する皺と税金、続々と結婚する友人達に嫌みったらしい上司ども。くそったれな社会に疲れ、むくんだ足で歩いていたらトラックにはねられて、死んで、異世界に転生してしまった。
気が付いたら、そこは三百六十度海に囲まれた孤島。ご近所は無し。家族はニワトリだけ。海と山と、なんか古臭い遺跡を眺める穏やかな毎日。なにこれ、最高なんですけど!
転生前より老い先短そうだけど、気にしない気にしない。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!たかが通過点、されど通過点
異世界モノで、こんな普通の人に転生して、挙句に何ら特別なドラマが起きない小説は初めて読みました(笑)
勇者の視点に立つと、偶然通りかかった島にいた、なんだか裏がありそうな謎めいた老婆とのたった一度の対話に過ぎないのですが、それが無ければ魔王討伐はなかったのかも……という話。
役割を意識せずぼんやりと、空虚な想いに駆られて日々を生きている人も、実は重大な何かを成し遂げているのかも知れない。そしてそんな世にも可笑しなイベントは、事あるごとにあるかも知れないぞ、というような、小さな希望を与えてくれるお話です。
飽和状態の異世界モノも描く角度をちょこっと変えてみるだけで、こんなに新鮮で面白いの…続きを読む