少女たちの秘め事は、誰にも侵せない聖域。

女子高生が殺人を犯すという衝撃的なシーンから始まるこの作品。
そこから何が生まれるかというと、誰にも侵せない聖域でした。
そこに救いはなく……いえ、あるいはこれ以上ないくらいの救いがあり、まるで沼の底に沈められたような感覚を読者に与えてくれます。
簡潔にして耽美、流麗でありながらおぞましい筆致には、あらゆる意味でぞくぞくさせられっぱなしでした。
どうしてこんな物語、文章を生み出せるのでしょう。
作者様の豊かで鋭い感性と筆力に、ただただ感服するばかりです。