とってもとっても面白かったです!!!!
物語の始まり方は、主人公のポストに「生首(イケメン)」が入っていたところから始まります。
もうそこから意味不明で面白い。
生首はイケメンだし、ポストに入ってるし、主人公は会った事あるみたいだし……。
例えば、
「出して! お願い! あの、俺、料理とか得意なので! なにとぞ! なにとぞご検討ください!」
「首だけのやつに料理上手も下手もないよね!?」
などなど。無理、笑いが止まらないっ!
ところどころで繰り広げられる、シュールな会話は思わずクスッとしてしまいます。
けれどもそれだけじゃなくて、この作品のテーマが素敵で……ああ、これ以上書いたらネタバレになっちゃうっ!
とりあえず、いろんな方に読んでほしい!
素敵な物語をありがとうございました!!!!
よくある映画のキャッチコピー的なことを書こうとして何もうまいことできませんでした。
たぶんこれも私の頭と体が喧嘩した結果だと思います。
頭の中にあふれる感情を言葉にするのって難しいですよね。どうしてこの指はこの作品のすばらしさを伝える文章をタイピングすることができないのか……
だってまさかこのタイトルからそういう話になるとは思わないじゃないですか?
でもすっごい「あー」って納得できるじゃないですか?
もうほんと「あー」ってなって最終的に「よい……」ってなるんですよ。わかりますか。
短い中にここまでのドラマやしっかりとしたテーマが込められていることに脱帽です。
もうほんとなんかこうアレ。
つまり素晴らしい作品です……
生首。想像するだけで恐ろしく、なんだか自分の首が痛くなってくるような、
とにかくホラーにはつきもの。そんなものがテーマの、この小説。
冒頭を読んだ瞬間、確信しました。これはホラーではない、コメディだと。
どんなにホラーが苦手でも大丈夫です。問題なく、実に楽しく読むことができます。
明るく、実に爽やか。文体や登場人物がそんななので、読む側も実に楽しく、面白おかしく物語に入る事が出来ます。
生首が出てきているのに、そこにいるのが生首だと思えない程、ホラーな雰囲気は0です。
笑いながら、サクサクと読んでいくことができると思います。そして迎える最終話にて、はっと息を飲む事でしょう。
なぜ、生首になってしまったのか。なぜ、身体と喧嘩してしまったのか。
その訳に、真実に、きっと涙ぐみながら読んでしまうこと請け合いでしょう。
ほろりときて、ラストのエンドにほっと一安心して良かった…とほっこりして、からの不意打ちに、思わずずっこけてしまいました。そんなオチが!と。
気軽に読めるのに、とても大切な事を教えてもらえる、そんな小説です。
コメディ、もしくはラブコメを求めている人。あるいは、自分を探している人。
ぜひとも、一度読んでみてくださいませ。
タイトルも魅力的だけれど、なにより最初の三行が良い。
うららかな春の夜、郵便受けに生首が入っていた。
「こんばんはお嬢さん! いい夜ですね!」
しかも喋った。無駄に爽やかな声で。
この三行の時点で、すでに既存のラブコメ、ホラーな設定を飛び越えてしまっている。
面白くないわけがない。
下手に扱えば出オチで終わりかねないこの設定を、中盤、終盤、さらには重くなりがちなテーマさえも混じえながら上手く昇華させきっているのだから、本当に見事。
ジャンルにとらわれない発想や、テーマの時代性から、新時代の波をフツフツと予感させる。
こういった作品に出会うと、あー、ワクワクが止まらない。
ある日、自宅アパートの郵便受けに、生首が入っていた。しかもイケメンで、性格は紳士的で好意的。貴方なら、どうする? 主人公は自宅にその生首を、勢いで自宅に入れてしまった。そして始まる奇妙な生活。しかも生首は、主人公よりもその土地に詳しい。だから、AIスピーカー並みに、話しかければ、的確に周辺情報を教えてくれる。
「近くに本やある?」
「大学の近くに深夜までやってる本屋があります」
――、こんな感じ。
生首は行かなければならない場所があるはずだが、思い出せないらしい。徐々に生首との生活に馴染んでいく主人公。しかし、別れは突然訪れる。
そして、第3話で、がらりと物語の印象が変わる!
設定はホラー的だけど、れっきとしたラブコメだった。
読みやすい文章で、意外性も抜群だった。
是非是非、御一読ください。