僕の背中でチョウチョウの羽がパタパタして

男子校の同級生だった、夢多き乙女の澪（みお）とスポーツタイプの雄真（ゆうま）は東京で一緒に住み始めた。雄真は大学生。しょっちゅう男を連れ込むので、澪はご機嫌斜め。でも雄真の男のひとりに助けられ、澪は難関を突破して憧れのフランスのコスメブランドの美容部員になった。そこは華やかな銀座のデパート。澪自身も可愛くメイクをして楽しく接客している。でも帰る時メイクを落とすのが残念。毎週末閉店後、デパートのスタッフ専用出口に並ぶ大勢の男達。彼女を迎えにやって来るのだ。澪の夢はいつか自分も、そんな風に待っててくれる素敵な男性に出会うこと。澪はある日、幹部候補の新人、素敵な紳士の政純（まさずみ）に食事に誘われる。彼は澪の夢をかなえるためクリスマスイブの閉店後、出口で待ってるからメイクのままで来て、と言ってくれる。そして政純の正体が明らかになる。